ウニ軍艦 男女問わずモテる健太郎は、そんな自分にまるで興味のない幼馴染の優にケンカの末キスをしてしまう。それ以来、優を前にすると挙動不審になってしまい──。
あらすじ
きもちいーこと大好き、男女問わずモテてしょうがない高校生の三瀬健太郎。
みんなから愛されている♡……はずなんだけど、お隣さんで幼馴染の長田優だけは、健太郎にまるで興味がない。「オレみたいな可愛さあふれる男子に勃たねーなんてお前がおかしいわ！」
ケンカのすえ、いきおいで優にキスした健太郎だが、それ以来、優を前にすると、赤面＆挙動不審になってしまい──！？
高スペック男子（童貞）×尻軽おバカ男子（恋愛音痴）の近距離ラブ♡
ネタバレあり感想まとめ
三瀬健太郎は小さい時から本当にモテた。相手が男でも勃つのかと思うと悪い気はしなかった。いつものように校舎でヤっていると、またかと言うように幼馴染の長田優が戸締まりのために入ってくる。幼馴染なのに自分に全く興味のないことが面白くない健太郎は校内順位一番の優に次いで二番の二宮次郎にちょっかいをかける。そのまま、資料室に二人でお使いをしに行くと二宮の態度が急変し、優を脅すための動画を撮られてしまう。すんでのところで優に助け出された健太郎は、もしかして実は俺のこと好きなんじゃないかと思って、なぜ助けに来てくれたのか聞くと部活の存続のため、と答える優であったが、その優しさに覆わずキュンとしてしまう。セフレの結城に今日のことや、助けられるときに優にぎゅーされた話を話すと「…三瀬ちゃんてさぁ、好きだよね長田くんのこと」と言われてしまう。
翌日学校で会うと言われたことを意識してしまい、その気持ちを確かめるため優に抱きつく健太郎。キュンとしなかったため大丈夫だと油断していたところを優に反撃で抱きつかれびっくりしたのと同時にキュンとしてしまう。思わず優を殴ってしまう健太郎だったが、「優がかっこいいから悪い！！！」と謎の言い訳をしてしまう。かっこいいのは気のせいだと優の後をつけてみるが、隠し撮りをされていたり、お嬢様校の女の子からも話しかけられたりと、優も意外とモテることに気づいてしまう。話しかけてきた女の子と優が会う、と言うのでまた後をつけて様子を伺っているとなんだかモヤモヤしてきて、しまいには二人の間に入って優に公然でキスをして逃げ去ってしまう。
自分が本当に優のことが好きだと気づいた健太郎はなんがなんでも惚れさせてやろうと決意する。翌日、決意したのはいいもののいつも通りに振る舞うことができない健太郎。結城とライブに行こうとした日程にテストの補修が決まってしまい、それを回避すべく優と二人きりで勉強会をすることになってしまう。この間のことを謝られたことにキュンとした健太郎はキスをせがむが拒否されてしまう。その話題から初キスの話になると、優はあれがファーストキスではないことを知ってしまう。そのことでモヤモヤしてしまうが、追試をパスしたらキスしてやると言われ、好きになるって案外悪くないと思う健太郎。それと同時に優に好きな人がいることを知ってしまう。自分が誰と付き合って誰とキスしたか優は全て知っているのに、優のことは知らないことの方が多いことに気づく。
なんとか追試をパスしてライブに行けることになった健太郎だが、優はライブに行くため勉強していたことを知らず、進級するためだと思っていたため激怒。久しぶりに二人で過ごせて楽しかったと言うも優の怒りは収まらず、約束のキスだけして、「もう二度としない」、「なんでオマエみたいなバカと幼馴染なんだよ、いい加減嫌になる」と言い放って帰ってしまう。そのことがショックでライブを楽しめていない健太郎に対して結城は、難しいこと考えずに自分の気持ちを伝えた方がいい、健太郎のことが好きだからそんな姿は見たくないと励ましてくれる。
そのまま優の家に行き、優が自分のことを好きじゃなくてもいいから嫌だとか言わないで幼馴染でいさせてくれと告白をする健太郎。顔を上げるとそこには赤面した優の姿があった。優は興味がなかったのではなく、ずっと前から健太郎のことが好きで高校を一緒にしたり部活に無理矢理入れたりしたことを明かす。両想いになれた二人はまず優の提案で交換日記から始めることに。結局ファーストキスの相手もわからず、今までの相手とは違い童貞である優とどう関係を持つかを悩み続ける健太郎。手を繋ぐのすらドキドキして躊躇っていると「オレの手はそんなに嫌か？」と言われてしまい、「恥ずかしくて」と告げると「恥ずかしいのは嫌か？」と返す優。もっとくっつきたいと思った健太郎は優の好きなところを挙げて、「もっとひっつきたい」と言う。場所は優の部屋に変わり、二人は初めて体を重ねることに。初めてとは思えないほど良く、甘々に終わったが、健太郎は優のファーストキスの相手のことを思い出して誰なんだと詰め寄る。優は健太郎のファーストキス相手を思い出させるようにいい、言われた通りにすると相手は優であったことを思い出す。優はその当時から健太郎のことが好きであったのである。お互いに想いをもう一度確認した二人は幸せそうに笑うのであった。
今まで来る者拒まずさる者追わずであった健太郎が、ある出来事をきっかけに想いを自覚してしまい、いつも通りに振る舞えずにもどかしい想いをしてしまうところがとても可愛かったです。優はその秘めている想いを長年隠していて今までの関係性が壊れることを恐れていたのにそれすらも取っ払ってストレートに思っていることを伝えられるのも健太郎のバカゆえの強さなのではないかと思います。
著者：熊猫
レーベル/出版社：H&C Comics CRAFTシリーズ/大洋図書
発売日2017/07/03
