「淫紋症」が流行しているため、その治療クリニックに勤めている曽根。症状を改善するには男性に抱かれるしかないのだが、ある日曽根にもついに淫紋症の症状が現れてしまい──!
あらすじ
巷では下腹部に淫紋が浮かぶ「淫紋症」が流行していた。淫紋が浮かぶと日常生活に支障が出るほど発情し症状を抑えるためには「男性に抱かれる」しかない。男性専門の淫紋治療クリニックに勤める曽根一矢は持ち前の明るさと細マッチョ体型で人気のセラピスト。ある日、一矢は下腹部に突然淫紋が浮かび感染を自覚、同僚で院内一のテクを持つ神崎拓に助けを求めるが拓の優しく甘いSEXに溺れてしまう…。2人だけの秘密のセックス治療に夢中になった一矢の恋は…もう始まっていた!!
ネタバレあり感想まとめ
淫紋を消すための治療をしているセラピストの曽根。淫紋症とは、下腹部に淫紋が出現し、男に抱かれるまで強く発情してしまう病気である。痛くなければそれでいい曽根と対局的な患者の心にも寄り添った治療をする同僚の神崎。業務終了後の更衣室で一緒になり、クリニックの前で解散する二人だが、熱っぽさを感じた曽根。心配した神崎に肩を叩かれた刺激で自分の体がおかしいことに気付く。寝付けず夜中に起きた曽根は自分が淫紋症に罹患していることに気付いてしまう。治療することを選ぶが、同業には頼めないため困った結果神崎にお願いすることに。神崎に家に来てもらい、早速治療が始まる。一緒にシャワーを浴びながら、神崎のメンタルケアの凄さを知る曽根。いざベッドに行き、ゆっくりと挿入され、抱かれる感覚とシているときの神崎の顔を知ってしまう。1ヶ月後、なんともなく過ごしていた。再発するものもあるが、自分のは違った様子。しかし、神崎の治療が忘れられなくなった曽根が「あの顔をもう一度見れたら…」と思っていると、またしても淫紋症が再発してしまう。
締め作業が終わった神崎に限界の様子で声を掛ける曽根。休憩室で神崎からの治療を受ける。感じることを恥ずかしがる曽根に、気にしなくていいと優しく声をかける神崎のモノは既にガチガチだった。「…相手が曽根君だから…かな?」と言う神崎は、曽根のモノと一緒に擦る。一回イかされた曽根はバックの体制にされるが、入口を何度も擦られる焦らしに耐えられず挿入を懇願してしまう。キスをしながら同時にイった後、曽根の感じている顔を見て、ある感情を抱いてしまう神崎。しかしそれは曽根も同じだった。仕事を辞めようとする曽根にライバルがいるのは大事、困ったら友達なんだから助けると言ってキスをする。曽根はそのままトイレに向かい、神崎のことを想いながら物足りなさを感じる自分の体を慰めるのだった。
神崎との治療はまだ続いていた。体調が悪そうな曽根を心配した神崎が代わりを申し出るが、神崎と患者がセックスをすることを嫌だと思う。自分からキスをした曽根の様子を心配する神崎に「なんでもありませんって!」と強めに返してしまう。その場から逃げるように立ち去った曽根は、治療行為とセックスが別物なのを認識しながらも嫌だと思ってしまった自分を責める。神崎は、曽根に特別な感情を抱き始めていた。自分以外にあんな顔をするのは嫌だと思った神崎はなんとか仲直りしようとするが、露骨に避けられてしまう。クリニックの外で曽根を待ち、半ば強引に飲みに連れて行く。避けられたことの理由を聞くが、なかなか答えてくれない曽根に淫紋のことを打ち明けてくれたこと、曽根を抱けたこと、キスしてくれたことが嬉しかったと言ってキスをする。すると、曽根は神崎を突き飛ばしセラピストとして尊敬する神崎の重荷になりたくなくて自分を抑えていたのに、と店を飛び出してしまう。
翌日の出勤で、曽根は無断欠勤していたらしく、自分のせいだと曽根の分まで穴埋めをする。穴埋めをしながら、曽根が患者に愛されていたことを知り、自分だけの問題ではないんだと自分のしたことを深く反省する神崎。穴埋めの五連勤でくたくたになりながらも、患者をほっとく曽根に一言言おうとマンションを訪れることに決める。一方曽根は淫紋の症状が悪化しており、強い発情状態にあった。神崎に助けを求めたところにタイミングよく神崎がマンションを訪れる。発情しすぎて夢を見ていると思った曽根は神崎を迎え入れそのまま玄関で抱かれる。夢でも嬉しいと曽根が言うと、神崎に訂正され、これが現実であることに気付いてしまう。曽根にきゅうきゅうと締め付けられた神崎は話は後と手を繋いで続ける。ベッドに横たわりながらひどいことを言って合わせる顔がなくて呼べなかったことを謝る曽根。神崎は曽根にフェラをして「これだけは好きな人にしかしないんだよね」と言う。自分もと神崎のを加える曽根に、「俺のことどう思ってる?やっぱり治療?」と聞く。すると曽根は騎乗位をして「神崎さんとしかしたこと…ないけど…。切っっとこんなの…好きな人…にしかしな…い」とお互いに告白してまた体を重ねる。
無断欠勤を謝り職場に復帰した曽根。男を抱いて感謝してもらえる元の生活に戻りこの仕事のやりがいを感じていた。同僚の神崎とは隙を見てはキスをしたり手を繋いでいた。神崎の患者は以前曽根を指名していた人だった。曽根が復帰したことを伝えると、これからは神崎に頼みたいと言われてしまう。職場から帰り、曽根と体を重ねる神崎。曽根はこの仕事が好きで、自分が罹患したことで患者の悩みにも気づけて充実していると話す。しかし神崎は患者から、曽根が淫紋症との噂でうつりはしないものの担当変更をお願いされていたため複雑な気持ちになっていた。患者の施術中に淫紋症が最発症してしまい、それが原因でクリニックに隠していたこともバレてしまい問い詰められる曽根。処分は今後連絡されるとのことで、早退して家で発情を対処しようとする。しかし対処できるはずもなく、様子を心配してきてくれた神崎を玄関先で押し倒して慣らしもしないまま挿入してしまう。止める神崎に「うるさい!はやくイって俺を治せよ!」と言葉をぶつけ、そのまま治療を続ける。全てが終わって冷静になった曽根は、謝ると共にクリニックを辞める決意を伝えるのだった。
クリニックを辞め、淫紋症に理解のあるレストランで働き始めた曽根。辞めた後も、神崎とは淫紋症の治療をする関係で繋がっていた。淫紋症で早退した曽根は、甘い言葉を囁枯れて神崎に抱かれていた。後日、曽根の働くレストランに訪れた神崎は、大事な話があると曽根を食事に誘う。その話とは、クリニックを辞めて独立し、新しく開業するというものだった。そして、その従業員に曽根も加わってほしいと勧誘を受ける。淫紋症であるからこそ分かることもあるため、患者に寄り添ってほしいと言われる。淫紋症になったことへの負い目を感じることがないよう誰かが示してあげないと、と神崎の熱意に動かされ、手伝うことを承諾する曽根。新しいクリニックとなる場所に案内され、その先の広い部屋で合鍵と一緒に「俺とここに住みませんか」と提案される。神崎の気持ちを聞いて、曽根は「…俺も一緒にいたい」と抱きついて答える。新しいその部屋で、キスをして淫紋なんて関係ないと裸になってまた体を重ねる。1ヶ月後、二人は準備を全て終え、無事クリニックを開業することができたのだった。
この話はここで終了です!淫紋症にかかってしまったから仕方なく治療をするときに無難な相手を選んだはずの曽根でしたが、神崎のセラピストとしての腕前と体の相性の良さにどんどん惹かれてしまい、体で繋がる関係が長く続いた後に二人の心が通じ合うのがハッピーエンドで安心しました。淫紋というファンタジーのシチュエーションもうまく現実に馴染んでいて読んでいて面白かったです。
著者:アカギギショウ
レーベル/出版社:ジュネットコミックス ピアスシリーズ/ジュネット
発売日:2020/11/19