営業の綾川とデザイナーの山岸は、社内でも有名な犬猿の仲!ある日、綾川は後輩から山岸が社内恋愛していると聞かされ不機嫌に……。
あらすじ
営業の綾川とデザイナーの山岸は、社内でも有名な犬猿の仲!ある日、綾川は後輩から山岸が社内恋愛していると聞かされ不機嫌に……。なぜなら、社内恋愛の相手は自分だから!!
プライベートでは甘々ラブラブなカップルの綾川と山岸の秘密の社内恋愛とは??
ネタバレあり感想まとめ
綾川と山岸は社内でも犬猿の仲で有名。今日の会議でも周りが焦ってしまうほどにバチバチ。そんな山岸が社内恋愛をしていることを後輩から告げられた綾川は「その話俺に関係ある?」と返す。家に帰りゆっくりしているとそこには犬猿の仲であるはずの山岸の姿が。山岸の社内恋愛相手とは実は綾川のことだったのである。家に帰ると甘えん坊になるそんな綾川を甘やかしていると今日の会議の話に。家で苗字呼びをすることに新鮮味を感じた二人は会社での雰囲気のイメージで身体を重ねる。二人で並んで寝ていると、綾川が落ち込んでいることに気付く。理由を尋ねると、社内恋愛は男女前提だから自分たちのことがバレたのではなくて噂になるほど仲良い女子がいるのかな、ということだった。そんな綾川に可愛さを感じる山岸。
山岸が朝起きてお湯を沸かしていると綾川が起きてくる、綾川のためにミルクティーを入れてネクタイを結んであげる献身っぷり。会議でも力を合わせて先方を説得するが、帰り道でまた衝突する二人。仕事の時はなんで態度が悪いのかと考える綾川にそっと手を伸ばす山岸。タクシーの中で二人はこっそり手を繋ぐのだった。会社では冷徹な山岸は、綾川に甘く、社内で会うとこっそり手を振ってくれる。優しくて顔面が良くて面倒見もエッチもうまい山岸を誰にも渡さないぞと思う綾川。今エッチな下着を履いていると言う綾川に煽られて、二人だけのエレベーターでキスをしているところを危うく営業部長に見られかけてしまう。
普段仲が悪いことが幸いしたのか暴力だと勘違いされその場をやり過ごすことができた。しかし、エッチな下着のせいで集中できない山岸。定時で帰ってきたら見せてあげる、という綾川だったが山岸が実家からの呼び出しで帰れなくなってしまう。ビデオ通話をしているときに今日履いていた下着を見せてくれる綾川はそのまま電動エネマグラを使ってオナニーをし始める。なんでソコに挿入ってんの俺じゃないんだと思う山岸。翌日、寝不足であろう山岸の顔を見にいくと、いつもと違い、メガネをかけた恋人の姿があった。会話する二人を見ていた山岸の部下の江口は山岸と綾川が付き合っているのを見抜いた上で、「綾川さんと山岸先輩じゃ不釣り合いです」と言われてしまう。
「それはどうかな」と返す綾川だったが、同じ部署の後輩というヤバいポジションに現れたライバルに内心焦りまくり、コーヒーをこぼしてしまう。山岸が自分じゃない他の誰かを抱く想像をしてしまい、山岸はいなくなったりしないと思いながらも絶対嫌だ、と感じるのであった。全然集中できず、残業をしていたため山岸からのメッセージに気付けなかった綾川は声だけでも聴こうと電話をすると、目の前には山岸の姿が。「早く帰ってもお前いないんじゃ意味ないし」と言う山岸を見て綾川は会社でエッチしたくなってしまう。何も準備していないと言う山岸に、携帯用のローションとゴムがあることを伝えると二人は誰もいない社内で身体を重ねることに。隠し事や不安なことがあるとセックスしたがる綾川の癖を知っている山岸は何かあったのかと尋ねるが、何もない、と隠してしまう。一日我慢できないなんて今度の社員旅行大丈夫か?と山岸に言われ、綾川は江口と山岸が同室であることを思い出してしまう。
社員旅行が始まると、山岸に変な目で見てくる奴がいるだろうからお風呂気をつけて、「無防備すぎるっていうか…警戒心がなさすぎだ」と言われる綾川。江口のことを思い出してしまい、「警戒心がないのは自分じゃないの」と言い放ってしまう。今まで淡白だった綾川は、山岸が本当に自分のことを好きすぎるせいでみっともないいきものになってしまった、俺のヒデなのに、と寂しくなってしまう。宴会が始まり、山岸のチームの人たちも集まってくるが、肝心の山岸は部屋で江口の相談に乗っているとかで姿が見えない。山岸が風呂に入ろうと脱衣所に入ると、綾川の同僚が、綾川が一人で残っているから声をかけてくれ、と頼まれる。風呂に入り綾川に声をかけるとそこにはお酒で酔ってポヤポヤした綾川の姿が。綾川は山岸の姿を見るなり「もう俺ヒデとのことバレてもいい、だから今して」と迫ってくる。後方にはこれから風呂に入ってくる人の声。山岸は一か八かで綾川を介抱するという体でなんとか危機を脱することに成功する。
綾川の部屋まで連れてきたものの、添え膳全開の恋人をそのまま放置するわけにもいかない。「甘やかしてよ、秀和」と言う綾川に煽られそのまま二人は体を重ね始めるが、そこに綾川を探しにきた同僚が部屋を訪れてしまう。山岸は、のぼせた綾川を介抱して、面倒だからここで寝ると言い訳をしてなんとか同僚を帰すことに成功する。人が来て冷静になった綾川は「江口はお前のことが好きなんだよ」というが、山岸に「江口が好きなのはお前です」と返されてしまう。江口が山岸にした相談は綾川と別れてくれ、という宣戦布告だったのである。改めて言われた言葉を思い返すと、江口は山岸が好きとは一言も言っていないのである。「お前のこと変な目で見てる奴絶対にいるって俺言ったよね」と怒った山岸はお仕置きセックスをする。「俺だけ知ってればいいんだよ、お前がエロくて可愛いことなんか」と告げる山岸。社員旅行後、山岸に言われた言葉に納得できずにいると、江口に「綾川の優しくて誠実なところと笑顔が好きだ、でもそれを山岸に言うと、あれは他人にしか見せない笑顔で、家ではだらしなくて甘ったれで俺の前ではもっとガキっぽく笑うことを言われた」と伝えられる。そこに山岸が現れ、いつも通り言い合いをする。そんな様子を見た江口は「そんな調子で本当に上手くいってるんですか?」と言われ、二人は江口の前でキスをして「…さあ、どうだろうな」と返すのであった。
社内では言い合いばかりの二人が家に帰ると甘々のラブラブな切り替えが見ていて面白かったです。仕事熱心な二人が綾川は家に帰ると甘えん坊将軍に、山岸はそんな綾川をとことん甘やかす存在になるのもとても良かったです。会社や社員旅行中に体を重ねるというなかなかスリリングなシチュエーションもあり、不安を感じるとすぐに繋がりたくなってしまう綾川も、綾川に誘われるとどうしても断れない山岸もどちらも欲望に忠実で可愛かったです。お互いが本当にお互いのことを好きなんだな、と言うのが伝わってきて読んでいてとても幸せな気持ちになりました。書き下ろしの二人の馴れ初めもぜひ読んでみてほしいです。
著者:ニクヤ乾
レーベル/出版社:drap COMICS DX/コアマガジン
発売日:2022/05/25